がん終末医療とナラティブ

がん終末医療とナラティブ

【2015年5月07日】
皆さん、ナラティブ・ベイスド・メディスン、NBMって聞いたことありますか?現代医療はEBM(エビデンス・ベイスド・メディスン)です。つまり、こうなればこうなるといった一定の医学的根拠に基づく医療です。
EBMでは病院に行くと、今では聴診器や触診よりまずはじめから採血、CTなどの検査があり、そこから見出された数値や画像診断から病名が告げられます。そして、医師の知識や技術で確かなエビデンス(科学的根拠)に基づいた投薬、手術などの治療をうける、これが典型的なEBMです。

一方、EBMだけでは答えがなく、対応不可能な医療の場面が今の医療では数多くあります。治療法がない、救いようのない難病や重度の障害、高齢者介護やがんの終末期ケア、あるいは看取りにどう対応するのか、医学部でも全く教えてはくれませんでした。これらに対応しているのがナラティブ・ベイスド・メディスン、NBMです。
NBMはどちらかというと病気の治療や治癒を期待するところよりも、患者様とのナラティブ(人生の物語をときほぐすこと、患者様が奏でる人生のナレーションを聞くこと)と対話が今のいのちを支える力になる、そんな医療の方向を目指しています。

したがって、NBMでは、主に医師のみが使うカルテや診療録ではなく、型にはまらないナラティブノートを医師や看護師、カウンセラーが使用します。ただ単に、のどが痛い、熱が出た、白血球数はいくつ、抗生剤投与、安静指示、といった記述のカルテではなく、いのちの記録をめざし、患者様の日常、趣味、スタッフとの会話表現や表情までが読み取れるような記述を目指します。それを見たら、その患者様の人としての姿かたちが見える、そんな診療録でありノートなのです。

いのちはEBMで質だけを問うてはいけません。いのちには各人、深さもあります。NBMは今後の長寿社会では、もっともっと重要になっていきます。
例えば、最近は在宅医療もあり、よく「どこで死にたいですか?」と聞かれますが、NBMでは、「どこで、誰と、どのような最期を迎えたいのか?」が具体的に問われます。表面的な「どこで?」じゃあ、病院で、家で、といった話ではないのです。

我々は、がん免疫医療を行いつつ、前向きにこのNBMを取り入れていきます。先日の患者様は、カラオケに行きたい、温泉に入りたいと言っておられました。その希望を我々は全力で、免疫療法を中心としたあらゆる方法でプッシュし、支えていきます。そして、少しでも得るものがあったと、笑顔で自宅に帰っていただくことが、当院の目標なのです。

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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師

湘南メディカルクリニック新宿院

院長阿部 吉伸医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医
日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員
日本脈管学会会員
日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員
日本再生医療学会会員
医学博士

経歴
1990年国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年
~1994年
パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年新宿血管外科クリニック 院長
2015年湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

当院で受けることが出来る免疫チェックポイント阻害剤

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