肺がんのガイドライン改訂で抗PD-1抗体の位置付けが焦点に

肺がんのガイドライン改訂で抗PD-1抗体の位置付けが焦点に

【2016年11月01日】
日本肺癌学会が進めている肺癌診療ガイドライン(GL)2016年版の策定作業が大詰めを迎えています。非小細胞肺がん(NSCLC)については、1次治療の臨床第3相(P3)試験で明暗が分かれた小野薬品工業のニボルマブ(抗PD-1抗体)MSD社のペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)の位置付けが焦点です。16年版のGLは12月に発行する予定です。

GLは2年に1回改訂・発行しますが、薬物療法に関する最新の情報を反映させるため改訂の合間にウェブ版を出すこともあります。現在発行しているGLは14年版ですが、今年8月に「IV期非小細胞肺がんの2次治療以降2015年版version1.1(Web版)」が出されています。
ニボルマブ(抗PD-1抗体)は、同Web版にすでに掲載されており、単剤による進行非扁平上皮非小細胞肺がんの2次治療で「推奨グレードB」、進行扁平上皮非小細胞肺がんの2次治療で「推奨グレードA」と位置付けられています。

16年版では、ニボルマブ(抗PD-1抗体)に加え、新たにペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)を掲載する予定です。同剤は悪性黒色腫の適応で今年9月に承認されましたが、まだ薬価収載されていません。NSCLCの適応については申請中の段階にありますが、承認されるのは確実であることから、16年版に盛り込む見込みです。

両剤を巡っては、NSCLCに対する1次治療としての有効性や安全性を評価したP3試験のデータが、今月開催された欧州臨床腫瘍学会でそれぞれ発表されました。対象患者のPD-L1の発現レベルなど試験デザインは異なりますが、いずれも単剤療法の有効性や安全性を化学療法と比較したもので、主要評価項目はPFS(無増悪生存期間)です。ニボルマブ(抗PD-1抗体)が優越性を示せなかったのに対し、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)が有意に延長させるなど、明暗が分かれました。

こうした結果を受け、世界的に用いられている肺がんの診療ガイドライン「NCCN」が早速、改訂され、PD-L1強陽性、EGFR/ALK陰性非小細胞がんの1次治療では、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)だけが「カテゴリー1」に推奨されています。このような状況の中、日本での16年版のGLで両剤がどのように位置付けられるかが注目されています。ただ、基本的にはほぼ同じ抗PD-1抗体であることから、ニボルマブ(抗PD-1抗体)もPD-L1強陽性、EGFR/ALK陰性非小細胞がんの1次治療に効果があると思っています。

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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師

湘南メディカルクリニック新宿院

院長阿部 吉伸医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医
日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員
日本脈管学会会員
日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員
日本再生医療学会会員
医学博士

経歴
1990年国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年
~1994年
パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年新宿血管外科クリニック 院長
2015年湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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