運動で女性の肺がん、乳がんリスクが低下!

運動で女性の肺がん、乳がんリスクが低下!

【2015年6月16日】
運動をする女性は、肺がんおよび乳がんのリスクが低いことが、2件の研究で示されました。いずれも、米シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会で発表されたものです。学会発表された研究は一般に、査読を受け医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされますが、興味深い研究結果です。
米スタンフォード大学による研究は、50~79歳の女性を対象とする、長期的な追跡調査である「女性の健康イニシアチブ(WHI)」のデータに基づき、閉経した女性約13万2,000人に焦点を当て、運動量が肺がんリスク、または肺がんによる死亡率に及ぼす影響を調べました。

約12年の追跡期間中に、2,200人強が肺がんを発症し、1,400人が肺がんで死亡しましたが、運動に費やす週あたりの時間が多かった女性は、肺がんの発症率も死亡率も低かったということです。なお、この研究では運動時間にのみ着目しており、運動の強度は考慮していないということです。
また、元ヘビースモーカーや現在喫煙している人でも、運動をしていた場合、運動しない喫煙者に比べて肺がんの発症率・死亡率が低かったということです。なお、運動による利益が最もみられたのは、BMIが30未満の肥満でない女性でしたが、BMIが高くても、運動の効果がないわけではない、ということでした。

一方、フランスの研究では、1987~2014年に発表された計418万人を対象とする38件の研究をレビューしました。その結果、身体活動量の最も高い群では、最も低い群に比べて、乳がんリスクが11~20%低かったということです。したがって、運動をしない女性が、週4~7時間の激しい運動を始めれば、乳がんリスクを31%低減することができるということです。
この研究では、運動の種類、居住地、肥満と閉経の有無にかかわらずリスク低減がみられましたが、ホルモン補充療法の経験のある人には利益がなかったということです。

これは、運動によってエストロゲンを産生する脂肪細胞が減少することから、運動が乳がんリスクを低減させるのは当然であり、ホルモン療法により運動の効果が消失するのも当たり前である、という見解です。一方、炎症の軽減、免疫系の亢進、体重減少など、多重的な因子が絡むという見方もあります。
また、運動により肺がん予防効果が得られるのは、肺機能が向上し、吸入した発がん物質の沈着が抑えられるためだと考えられるということです。体を動かすことは、がん予防にもいいということですね。適度な運動は、免疫力向上にもつながります。

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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師

湘南メディカルクリニック新宿院

院長阿部 吉伸医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医
日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員
日本脈管学会会員
日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員
日本再生医療学会会員
医学博士

経歴
1990年国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年
~1994年
パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年新宿血管外科クリニック 院長
2015年湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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