支持療法(1)
がん治療における支持療法とは?

■がん治療で現れる副作用・後遺症
がんの治療では、外科治療(手術)、抗がん剤治療、放射線治療、免疫療法が行われますが、このような治療で問題なのは、副作用や後遺症を伴うケースが少なくないことです。

たとえば手術では、胃がんで胃を切除すると物が一度にたくさん食べられなくなります。また、乳がんや子宮がん、前立腺がんでリンパ節を切除すると、リンパ液の流れが悪くなって腕や脚がむくむリンパ浮腫という後遺症に悩まされることがあります。

放射線治療は一般に副作用が少ないといわれますが、皮膚障害に加え、口、のど、耳などのがんへの照射では口内炎や口腔乾燥が問題になります。頻度は少ないものの、放射線照射後2~3年以上経過して起こる副作用もあります。放射線を浴びた組織の硬化や炎症による出血、さらには放射線照射が原因で二次がんが発生することもあります。

抗がん剤治療でも個人差はあるとはいえ、副作用が出てきます。細胞障害性抗がん剤では脱毛や吐き気、下痢・便秘、神経障害などさまざまな症状が出ることがあり、患者を苦しめる要因になります。

さらに、がんが進行すると、治療に伴う症状だけでなく、がんそのものによる痛みや消化器症状、疲労感など多彩な症状が出てきます。

■副作用に対処する支持療法
こうした、がんに伴う症状や治療による副作用を軽減する目的で行われる予防策や治療のことを「支持療法(サポーティブケア)」といいます。最近は、支持療法が進歩し、以前ほど副作用に苦しむことなく、がん治療を受けられるようになってきました。主な支持療法としては、感染症を防ぐための抗生剤投与、抗がん剤の副作用である貧血や血小板減少に対する輸血療法、吐き気・嘔吐に対する制吐剤(吐き気止め)の使用などがあります。

がん治療における支持療法は、苦痛の軽減だけでなく、がん治療を安全に行い、治療をできるだけ継続させ、がんに対する治療の効果を十分に発揮させるためにも重要な役割を担っており、今や「がんを治す治療」と同じように重視すべきものと位置づけられています。最近では、痛みを和らげる「緩和ケア」を支持療法として行うケースも増えてきています。

したがって、がん治療では支持療法で副作用対策をしっかり行うことが基本です。

細胞障害性抗がん剤では、起こりやすい副作用と時期がわかっています(表1)。薬の投与日には、異物に対する免疫機能が過剰に働くことでアレルギー反応が起こりやすくなりますし、薬の刺激で吐き気・嘔吐が生じる場合もあります。それに合わせて、薬を使う前に予防薬を投与すれば、症状を未然に食い止めることができます。たとえば、吐き気が起こりやすい薬ならば、制吐剤を服用してから抗がん剤の投与を受けると、吐き気を予防することが可能です。このような適切な支持療法をすることが、副作用を減らすためには必要です。

表1 細胞障害性抗がん剤による主な副作用の現れやすい時期

細胞障害性抗がん剤による主な副作用の現れやすい時期

国立がん研究センターがん情報サービス, 化学療法全般について. より作成

《参考資料》
国立がん研究センターがん情報サービス, 薬物療法(化学療法).
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/drug_therapy.html
国立がん研究センターがん情報サービス,プレスリリース
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/1206/index.html
畠清彦(著), がんを薬で治す 2013年版. 朝日新聞出版 2012

監修医師紹介

阿部 吉伸 医師

湘南メディカルクリニック新宿院

院長阿部 吉伸医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医
日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員
日本脈管学会会員
日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員
日本再生医療学会会員
医学博士

経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年
~1994年
パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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