ついに2億円の薬が登場
【2019年05月28日】
ついに1回2億円もの筋萎縮症のウイルス遺伝子導入治療薬が登場しました。
以下ニュースからの引用です。
【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は2019年5月24日、スイス医薬品大手ノバルティスの米子会社による脊髄性筋萎縮症の遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」の販売を承認した。米国での価格は212万5千ドル(約2億3200万円)と発表され、投与は1回で済むが、米メディアは「世界一高い薬」と報じた。
この薬は日本でも、厚生労働省が画期的な新薬を短期間で承認する制度の対象にして優先審査中。年内にも承認される可能性があり、薬価が注目されそうだ。国内の高額薬は今月、白血病などの新薬「tisagenlecleuceltisagenlecleucel(海外製品名:キムリア)」(一般名=チサゲンレクルユーセル)の価格が3349万円に決まり、話題となった。
脊髄性筋萎縮症は特定の遺伝子の機能が欠け、主に生後6カ月ごろまでに筋肉の萎縮や呼吸困難を発症する希少疾患。患者の多くが2歳になる前に亡くなるか、人工呼吸器を生涯、装着する必要があるとされ、日本では難病に指定されている。
ゾルゲンスマはウイルスを利用して静脈注射で患者に正常な遺伝子を導入する。FDAは2歳未満への使用を承認した。
ノバルティス側は、既存の薬を10年間使う場合に比べ費用は半減するとしている。5年の分割払いも受け付けるという。
5年の分割払いにしても年5000万円だし、日本では乳幼児に使用するので、全額公費負担となります。ノバルティスはtisagenlecleuceltisagenlecleucel(海外製品名:キムリア)などこのような高額な薬をどんどん開発販売していますが、このような薬がたくさん出てくれば、日本の保険医療財政は簡単に破綻します。将来的には、高額な最先端医療と、保険診療の線引きが必要でしょう。
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監修医師紹介
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湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師 -
【備考】
日本外科学会永久認定医 日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員 日本脈管学会会員 日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員 日本再生医療学会会員 医学博士
経歴 | |
---|---|
1990年 | 国立富山医科薬科大学医学部卒 富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科) |
1994年 | 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士 胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科) |
1992年~1994年 | パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学 |
1997年 | 国立金沢病院心臓血管外科勤務 |
2004年 | パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。 |
2012年 | 新宿血管外科クリニック 院長 |
2015年 | 湘南メディカルクリニック新宿院 院長 株式会社シーオーメディカル顧問医就任 |
当院で受けることが出来る免疫チェックポイント阻害剤
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ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)
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