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存在感増す免疫チェックポイント阻害剤、治癒目指す戦いへ、免疫同士の併用に期待

存在感増す免疫チェックポイント阻害剤、治癒目指す戦いへ、免疫同士の併用に期待


【2018年10月16日】

京都大の本庶佑氏のノーベル賞受賞で、ますます存在感が高まっている免疫チェックポイント(CP)阻害剤です。臨床試験成績の進展が2018年特に顕著だった肺がん領域の動向を調べて見ました。各社の開発競争について、抗PD-1抗体「ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)」が優勢も、長期生存の観点では「ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)」と抗CTLA-4抗体「イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)」の併用も見逃せません。


米メルクのペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)は2018年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)に、非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療で既承認のデータのほか3つの試験で全生存期間(OS)の延長を示す結果を出しました。

 

試験データを基に承認が取れれば、化学療法が使える人の1次治療はペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)と化学療法の併用療法となります。化学療法が使えない人では、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)単剤(PD-L1発現1%以上)使用となり、これまでPD-L1発現50%未満の1次治療が化学療法だった時代からペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)の躍進で治療体系が大きく変わりました。


ただ長期的視点で見れば、小野薬品工業と米ブリストル・マイヤーズ スクイブのニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)の併用療法にも期待が持てます。


ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)の併用(CheckMate-227試験)、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)と化学療法の併用(KEYNOTE-189試験)、スイス・ロシュの抗PD-L1抗体「アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)」、血管新生阻害剤「ベバシズマブベバシズマブ」、化学療法の併用(IMpower-150試験)─の3つの試験について、無増悪生存期間(PFS)がどれだけ維持できるかに着目しています。ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)の併用は1年経過時点で43%の患者がPFSを維持し、その後もほぼ割合が変わらないのに対し、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)はPFSが時間の経過とともにどんどん下がっています。


 

免疫同士の併用の良いところは、ある時期からPFSが一定のところです。もう少し経過を見てこの傾向が続くようなら、免疫同士は一番期待でき、研究開発の可能性を感じます。


またアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)がIMpower-150試験でEGFR遺伝子陽性とALK融合遺伝子陽性の患者でもOSの延長が確認されました。IMpower-150試験のデータを基に承認取得されれば、EGFR陽性では英アストラゼネカ(AZ)の分子標的薬『オシメルチニブオシメルチニブ(タグリッソ)』が1次治療で、2次治療にアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)というレジメンになる予定です。


また英AZの抗PD-L1抗体「デュルバルマブ(抗PD-L1抗体)デュルバルマブ(抗PD-L1抗体)」がNSCLCのステージIIIで承認取得に至ったことについて、20年間新たな治療が出てこなかった中で大きく進歩し、臨床的にインパクトは大きいものがありました。

 

現在は英AZだけでなく各社とも、より早期のステージでの開発を進めており、試験結果次第では、外科手術の対象者もCP阻害剤を使う時代が訪れるかもしれません。


また、これまでグローバルで売り上げ1位だったニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)が2018年度中にペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)に抜かれることについて、ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)が1次治療を狙ったCheckMate-026試験で失敗したのが大きく、1次治療の適応が取れなかったことが要因でした。


一方で、免疫療法同士の試験で長期に生存する人がどれだけ出てくるかで、まだまだ逆転はあると思われ、免疫療法は始まったばかりで何が起こるか分からないのが現状です。


 

肺がん患者さんの中には、CP阻害剤と化学療法の併用の治験に参加し、5年程度の生存を続けている患者さんもいます。CP阻害剤の登場は新たな薬物治療の選択肢が広がったことに加え、もしかしたら治癒する人が出てくるかもしれないという大きな期待があり、各社ともに治癒を目指す戦いに挑んでほしいと思います。


現段階での最強のがん治療は、NK+ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)投与ではないかと思われます。


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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医  日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医  日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員  日本脈管学会会員  日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員  日本再生医療学会会員  医学博士
経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年~1994年 パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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