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次世代免疫療法の布石も着々と、アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)、スイス・ロシュ

次世代免疫療法の布石も着々と


【2018年9月21日】

肺がんで米メルクのペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)」に次いで、承認申請の根拠に値する良好な試験結果を今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表したのが、スイス・ロシュが開発するアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)です


ASCOで発表されたIMpower150試験は非扁平上皮の非小細胞肺がんのステージIVの1次治療の効果を見たもので、アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)群が全生存期間(OS)の延長を示しました。この試験ではこれまで免疫チェックポイント阻害剤では効果が期待できないとされてきたEGFR遺伝子陽性とALK融合遺伝子陽性の患者でもOSの延長が確認されました。


EGFRとALKの陽性は単一の遺伝子変異によってがん化するため目印が少なく、T細胞ががん細胞を見つけにくいことからCP阻害剤が効きにくいとされてきました。そこにロシュはあえて、EGFRとALKの陽性で分子標的薬の1次治療を受けた患者の2次治療として150試験に組み入れました。


これはアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)群に血管新生阻害剤「ベバシズマブベバシズマブ」を併用した点がポイントだと指摘しています。ベバシズマブベバシズマブには免疫環境を整える機能があり、アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)の効果が増強されます。EGFRとALKが陽性でも効果が期待できると、サイエンスに基づいてベバシズマブベバシズマブを組み入れ、結果を示すことができた、としました。


ロシュはASCO後の6月下旬に小細胞肺がんの1次治療でもアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)と化学療法の併用療法でOSの延長が確認されたと発表しました。20年間治療薬が出なかった領域で結果が出たのは大きい、と評価しています。2次治療のOAK試験の結果も含めて多くのポジティブな結果を出しているのはロシュグループの肺がんのポートフォリオの特徴である、と強調しました。


一方で、150試験のOSのハザード比(HR)が0.78に対し、同じ適応で実施したペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)のKEYNOTE-189試験ではHRが0.49であることから、臨床医からは、アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)のHRはインパクトに欠けるとの指摘も出ています。


ただ12カ月の生存率で見ると、アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)群は67.3%、対照群は60.6%です。K189のペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)群は69.2%で対照群は49.4%です。2剤は67対69でほぼ一緒です。違うのは対照群の生存率です。HRはあくまで対照群と比べリスクがどの程度減ったかを見る指標であるとし、異なる試験のHRの比較は好ましくないと指摘しました。


アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)の今後の開発戦略について、ロシュグループの戦略としてウエーブ1とウエーブ2、ウエーブ3を想定し進めているとしました。ウエーブ1は単剤での開発で、単剤で効果が見込めない患者にウエーブ2として化学療法や血管新生阻害剤との併用で現在効果を出しつつあるとしました。その先の2020年以降はCP阻害剤に新たな作用機序の免疫療法を併用する時代が到来するとみて、現在、中外の研究所を含めてロシュグループでさまざまな併用を検討しているとしました。


単剤での開発に当たるウエーブ1はニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)が先行する形でしたが、ウエーブ3は他社に遅れることなく取り組んでいる、とし、開発を加速するためいろんながん腫を1つの試験で行い、良い成績が出たがん腫の開発を加速させる方法も取っている、としました。


がん免疫療法ではCP阻害剤が効きやすいhot tumor(温かいがん)と効きにくいcold tumor(冷たいがん)があることが開発者の間で認識されていますが、ロシュグループはその間に「生ぬるいがん」を置いて3つのタイプに細分化する考え方を取っています。


腫瘍の免疫環境をよく理解した上でそれぞれのタイプに応じた薬剤を投与するのが大事な視点だ、とし、個別化医療の活用も進めているとしました。


具体的には米ファウンデーション・メディシン社(FMI)が持つ次世代シーケンサーによる網羅的がん関連遺伝子解析システムの導入を進めています。


さらにロシュグループは血液でがん細胞の遺伝子変異の総量を測定できる定量的バイオマーカー「bTMB」の開発も進めています。


競合他社が開発しているTMBは腫瘍組織を採取するのに対し、ロシュのものは血液採取で済みます。薬剤の投与前後など体内の免疫環境を経時的に確認できるため、免疫環境の変化に応じて最適な治療を提供できるとしています。


網羅的遺伝子解析システムは、体内の免疫環境で何が起こっているかを深く知るための重要なアイテムです。


開発で勝った負けたの世界ではなく、がんを制圧するためにどの薬剤の組み合わせがふさわしいか、免疫を深く理解するためのさまざまな手だてを打ち開発を進めていくのがロシュグループの戦略である、としました。


各社、免疫チェックポイント阻害薬を中心に、併用療法やバイオマーカーの開発を進めています


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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医  日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医  日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員  日本脈管学会会員  日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員  日本再生医療学会会員  医学博士
経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年~1994年 パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

当院で受けることが出来る免疫チェックポイント阻害剤

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