アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)、トリプルネガティブ乳がんの国際P3試験で無増悪生存期間延長確認
【2018年7月23日】
スイス・ロシュは2018年7月2日、抗PD-L1抗体「アテゾリズマブ」について、転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を対象とした国際共同臨床第3相試験「IMpassion130試験」で、主要評価項目の一つとした無増悪生存期間(PFS)の延長を確認したと発表しました。また、全生存期間はPD-L1発現のある患者で改善兆候を認めており、試験を継続します。中外製薬が同日、邦訳リリースしました。
同試験では、TNBCの1次治療としてのアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)アテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)と「アブラキサン」(一般名=パクリタキセル〈アルブミン懸濁型〉)の併用治療と、アブラキサン単独治療での有効性と安全性を検討しました。ITT解析集団と、PD-L1発現を認める転移性または切除不能な局所進行TNBC患者の両集団で病勢進行または死亡のリスクを低下させました。
安全性に関してはこれまでに各薬剤で確認されているプロファイルと一致しており、併用療法での新たなシグナルは認めませんでした。試験成績の詳細は今後、学会で発表予定です。
トリプルネガティブ乳がんは、今まで有効な治療法がありませんでしたが、免疫チェックポイント阻害剤は有効な治療法になりうると思います。
関連するコラム
-
ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)の発売が開始 【2017年02月17日】
MSD社は2017年2月15日、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)を日本で発売しました。 効能・効果は、根治切除不能な悪性黒色腫とPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)… -
ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)の薬価は、ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)と同額 【2017年02月08日】
厚生労働省は2017年2月8日の中医協総会に、MSDのペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)の薬価を提案します。 薬価算定組織は、1日薬価で小野薬品工業のニボルマブ(抗PD-1抗体)と同額を算定… -
ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)、米で尿路上皮がんの承認取得 【2017年02月06日】
ニボルマブ(抗PD-1抗体)が米FDA(食品医薬品局)から、プラチナ製剤を含む化学療法治療歴のある進行または転移性尿路上皮がんの適応で承認されました。米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が… -
ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)、胃がんで申請 【2016年12月28日】
小野薬品工業は2016年12月27日、ニボルマブ(抗PD-1抗体)について、治癒切除不能な進行・再発の胃がんを効能・効果とする一部変更承認申請を行ったと発表しました。標準治療に不応あるいは不耐で、切除不能な…
監修医師紹介
-
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師 -
【備考】
日本外科学会永久認定医 日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員 日本脈管学会会員 日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員 日本再生医療学会会員 医学博士
経歴 | |
---|---|
1990年 | 国立富山医科薬科大学医学部卒 富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科) |
1994年 | 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士 胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科) |
1992年~1994年 | パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学 |
1997年 | 国立金沢病院心臓血管外科勤務 |
2004年 | パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。 |
2012年 | 新宿血管外科クリニック 院長 |
2015年 | 湘南メディカルクリニック新宿院 院長 株式会社シーオーメディカル顧問医就任 |
当院で受けることが出来る免疫チェックポイント阻害剤
-
ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)
ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)とは?
がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)と併用し免疫機能を高めるニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)の点滴治療
-
イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)
イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)とは?
CTLによるがん(細胞)の破壊する働きを助ける免疫チェックポイント阻害剤
-
2種類の免疫チェックポイント阻害剤の併用療法
免疫チェックポイント阻害剤併用療法とは?
ニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)+イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)併用がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)でがんの治癒率が飛躍的に伸びる可能性があります。
-
アクセル+ブレーキ療法®コラム
免疫療法のアクセル+ブレーキ療法®とは?
従来の各種免疫細胞の活性化(アクセル)と、がん細胞の反撃を抑える免疫チェックポイント阻害剤(ブレーキ)を併用した新しい治療

湘南メディカルクリニックによる
あきらめないがん治療
まずは、お気軽にご相談下さい。
よくあるご質問
- 治療期間はどのくらいですか?
- 費用はいくらかかりますか?
- 副作用はありますか?
カテゴリー別【がん治療情報コラム一覧】
-
【カテゴリー】
がん治療・免疫治療の現状 現代の癌(がん)治療の課題や実態をご紹介します。
また、癌(がん)と向き合い社会復帰や仕事の両立、私生活についても解説致します。 -
【カテゴリー】
がん治療・免疫治療最新情報 癌(がん)治療の最新情報を紹介致します。現在、開発中のワクチンや今まで治らなかった癌(がん)の新しい治療方法、研究中の進捗などをお届けします。 -
【カテゴリー】
がん治療・免疫治療の基礎知識 癌(がん)に対する基礎知識をご紹介します。私生活において、私たちが癌(がん)と向き合う為に是非、知って頂きたい情報です。 -
【カテゴリー】
がん治療・免疫治療のコラム 現代、なかなか減ることのない癌(がん)患者様。その背景には喫煙率が思いのほか減少できなかったという理由などが挙げられます。 -
【カテゴリー】
免疫チェックポイント阻害剤 従来の癌(治療)で行っていたアクセル(NK・T細胞の活性化)にプラスして、ブレーキ(がん細胞の抑制)を同時に行う画期的な癌(がん)治療です。 -
【カテゴリー】
がん治療・免疫治療の効果 癌(がん)治療は本当に効果があるのか、どの治療を行えば良いのか…頭を過ぎることは幾つもあると思います。実際にどの癌(がん)にどの治療が効果があったかデータをもとに解説します。 -
【カテゴリー】
がん治療最新情報【新薬】 国内未承認薬であるがん治療の新薬についてご紹介致します。湘南メディカルクリニックではがんに効果があるのに厚生労働省からの承認が下りていない新薬をいち早く日本でもお届けしたいと考えています。