抗PD-1抗体、肺がん生存期間が化学療法の2倍以上、P3試験で
【2017年11月07日】
米メルク社は2017年10月24日、ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)について、PD-L1高発現(腫瘍細胞のうちPD-L1陽性細胞割合が50%以上)の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する初回治療・単独療法として化学療法と比較した臨床第3相試験(KEYNOTE-024試験)の最新結果を発表しました。副次評価項目の全生存期間(OS)に関する25.2カ月(中央値)のフォローアップ期間で得られたデータによると、同剤はこれまで報告されたデータと同様、化学療法に比べて死亡リスクを37%減少させました。
EGFR遺伝子変異またはALK転座が見られない扁平上皮がん、非扁平上皮がんのNSCLC患者を対象に実施したものです。OSはペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)群で30.0カ月(同)、化学療法群で14.2カ月(同)と抗PD-1抗体の方の全生存期間が抗がん剤に比べ2倍となりました。副作用の強い抗がん剤を使うよりは、抗PD-1抗体薬を使用した方がいいという結果です。
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監修医師紹介
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湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師 -
【備考】
日本外科学会永久認定医 日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員 日本脈管学会会員 日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員 日本再生医療学会会員 医学博士
経歴 | |
---|---|
1990年 | 国立富山医科薬科大学医学部卒 富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科) |
1994年 | 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士 胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科) |
1992年~1994年 | パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学 |
1997年 | 国立金沢病院心臓血管外科勤務 |
2004年 | パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。 |
2012年 | 新宿血管外科クリニック 院長 |
2015年 | 湘南メディカルクリニック新宿院 院長 株式会社シーオーメディカル顧問医就任 |
当院で受けることが出来る免疫チェックポイント阻害剤
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がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)と併用し免疫機能を高めるニボルマブ(抗PD-1抗体)ニボルマブ(抗PD-1抗体)の点滴治療
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