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抗PD-L1抗体、アテゾリズマブ、7つのがんでP3試験段階に

抗PD-L1抗体、アテゾリズマブ、7つのがんでP3試験段階に

 

【2016年07月22日】

中外製薬は2016年7月21日、免疫チェックポイント阻害剤の抗PD-L1抗体アテゾリズマブが、国内で臨床第3相(P3)試験段階にある適応がんが計7つになったことを明らかにしました。

中外製薬はスイス・ロシュ社が実施する国際共同治験に参加する形で、同剤の日本での開発を進めています。

1.非小細胞肺がん
2.同アジュバント
3.膀胱がん
4.筋層浸潤膀胱がんアジュバント
5.腎細胞がん

上記がすでにP3試験の段階でしたが、今年5月に乳がん(トリプルネガティブ)、6月に小細胞肺がんが新たにP3試験入りしたものです。

6.乳がん(トリプルネガティブ)
2016年5月に追加

7.小細胞肺がん
2016年6月に追加

申請については、非小細胞肺がんと膀胱がんは2017年、腎細胞がんと乳がんは2018年、残り3つの適応は2019年以降をそれぞれ予定しています。

また、新しい免疫療法薬として、T細胞リダイレクティング抗体(TRAB)「ERY974」のP1試験を近く開始することも明らかにしました。

TRABは、T細胞のCD3抗原と、がん細胞のがん抗原を架橋するバイスペシフィック抗体で、がん抗原依存的にT細胞を活性化し、強力にがん細胞を傷害するといった特徴を持っています。TRABは、がん細胞に発現するグリピカン-3(GPC3)を標的とし、さまざまなGPC3陽性がんに対し、強力な抗腫瘍効果を誘導することが期待されます。GPC3は肝細胞がん、胃がん、食道がんなどで発現が亢進するとされ、これらが開発ターゲットになる可能性があります。

さらに、抗GPC3抗体「GC33」と、抗PD-L1抗体アテゾリズマブの併用療法に関するP1試験も近く開始する計画です。GC33は、ロシュと共同で行った進行性肝細胞がんを対象とした単剤のP2試験では、臨床的有用性は見られませんでしたが、後解析で、GPC3高発現、もしくは、免疫活性が保持されている患者さんでは、プラセボと比べ生存期間が延長し、かつ、抗PD-L1抗体アテゾリズマブとの併用で、NK・T細胞、マクロファージに加え、T細胞による抗腫瘍効果の増強が期待されることから併用療法の試験を始めることにしたものです。

このほか、アバスチンについても、悪性胸膜中皮腫の適応追加に向けたP2試験を今月から開始したことも報告しました。
このように、がんはさまざまなアプローチによる免疫療法を中心に、総力戦で戦う時代となりました。

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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医  日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医  日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員  日本脈管学会会員  日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員  日本再生医療学会会員  医学博士
経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年~1994年 パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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