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転移がある乳癌でも手術をすれば生存期間を延長できる!

 

【2015年12月21日】


遠隔転移があるステージIV乳癌も、原発巣の切除は生存期間を延長するという研究結果が米アイオワ大学から報告されました。1988~2011年までにステージIV乳癌と診断された患者様の後ろ向きコホート研究で、詳細はJAMA Surgery誌電子版に2015年12月2日に掲載されています。

今までは、既に遠隔転移しているステージIVの乳癌で、原発巣を切除することが生存期間を延長するのかどうかは不明でした。そこで米国の癌登録(Surveillance Epidemiology and End Results Program;SEER program)のデータから、1988~2011年にステージIVの乳癌と診断された患者情報を抽出し、調査しました。
 該当する3万9875人のうち、同じ条件になる2万1372人を分析対象にしました。それらの女性を、最初に原発巣切除を受けていた群とそうでない群に分けました。評価項目は、最初に原発巣切除という選択と生存期間、特に10年以上の長期生存との関係に設定しました。

診断時の初回治療で原発巣切除を受けたのは39.0%(8330人)でした。対象者全体の生存期間の中央値は23カ月で、手術を受けた患者の生存期間の中央値は28カ月、受けなかった患者では19カ月で、9カ月の差がつきました(95%信頼区間7.6-10.4カ月)。生存期間延長効果は腫瘍の大きさにかかわらず認められましたが、腫瘍が2cm以下で手術を受けた患者の生存期間は11カ月(6.4-15.6)延長、5cm超の女性においても生存期間は7カ月(4.9-9.0)延長していました。追跡期間中の患者の特徴や臨床的な要因でリスク調整しても、原発巣切除は生存率向上に関係していました。非手術患者と比較した死亡のハザード比は0.60(0.57-0.63、P<0.001)でした。

10年以上の長期生存を達成した患者の割合は、2002年より前に診断を受けた女性7504人のうち6.2%でした。診断時に手術を受けた女性の10年生存率は9.6%、受けなかった女性では2.9%で、オッズ比は3.61(2.89-4.50)でした。多変量解析で10年以上の長期生存と関連した因子は、手術の適用(オッズ比2.80、2.08-3.77)、ホルモン受容体陽性(1.76、1.25-2.48)、高齢(65歳以上0.41、0.32-0.54)、腫瘍径(5cm超0.37、0.27-0.51)、乳癌診断時のパートナーの有無(離別していた場合は0.67、0.51-0.88)、診断年(1997年以降では1.43、1.02-1.99)などでした。

論文では最初に原発巣を切除する治療は一部の患者に有効で、生存期間延長の選択肢と結論づけています。

原題は「Initial Surgery and Survival in Stage IV Breast Cancer in the United States, 1988-2011」、概要はJAMA Surgery誌のWebサイトで閲覧できます。乳がんは、まず原発巣切除が基本なのかもしれません。その後は、当院の免疫アクセル+ブレーキ療法®で転移を消していくのが現段階ではベストな治療だと思われます。

 

 

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