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新しいがんワクチンを開発中です!

新しいがんワクチンを開発中です!

 

【2015年7月14日】

富士フイルムという会社が、テーラーメイド型がんペプチド(*1)ワクチン「ITK-1」を現在開発中です。ITK-1は、1種類だけのペプチドを投与する従来のワクチンとは異なり、患者様ごとにペプチドを選ぶテーラーメイド型のがんワクチンです。多くのがんで発現している12種類のペプチド中から、血液検査によりがん患者様に最も適したペプチドを選択し、組み合わせて投与することが可能です。ペプチドを抗原として投与することで、患者様がすでに持っているがん細胞に対する免疫機能を特異的に刺激します。そして、迅速に免疫機能を活性化させ、病状が悪化する前にがん細胞を死滅させます。これによって、従来のがんワクチンを上回る効果が期待されています。また、NK・T細胞療法と併用すれば、より効果が高いものと思われます。


現在、前立腺がん患者様を対象とする国内臨床第Ⅲ相試験(*2)において、第三者機関である効果安全性評価委員会(*3)が実施した中間解析評価で、安全性に問題なく一定の効果がみられるとのことで、本試験の継続が認められています。


がんの一般的な治療法としては、3大療法である抗がん剤投与、外科手術、放射線照射がありますが、これらに次ぐ第4の治療法として「がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)」が現在、注目されています。「がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)」は、NK・T細胞、ペプチドや薬剤などを投与することで、がん患者様の持つ自己の免疫機能を総合的に高め、がん細胞を死滅させるという治療法です。抗がん剤投与や放射線照射と比べ副作用が少なく、元気に延命する効果が期待できることから、「がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)」の研究開発が現在活発化しています。最近では、免疫チェックポイント阻害薬(*4)による治療が一部のがんに対して効果があることが証明されつつあるなど、「がん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)」への関心はどんどん高まっています。

富士フイルムは、平成25年8月より「ITK-1」の前立腺がん患者を対象とした国内臨床第Ⅲ相試験を開始しました。現在、全国60か所以上の医療機関で本試験を実施しています。なお、「ITK-1」は、平成23年度 独立行政法人科学技術振興機構の「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」に採択され、現在では本プログラムを引き継いだ国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から支援を受けています。
今後、富士フイルムは、本試験を加速させ、早期の承認取得を目指していくそうです。

NK・T細胞療法を中心としたがん免疫療法(NK・T細胞投与)がん免疫療法(NK・T細胞投与)は、このようなワクチンと併用することで、より効果が高まります。ますます注目される治療法となっていきそうですね。


*1 ペプチド: 10個程度のアミノ酸が繋がったタンパク質の断片のこと。がん細胞の表面には特有のたんぱく質が存在していますが、その断片であるペプチドを免疫活性化しやすいようにし、使用しています。

*2 国内臨床第Ⅲ相試験:臨床試験の実施は、「ITK-1」の導入元の株式会社グリーンペプタイドに委託されているそうです。

*3 効果安全性評価委員会:臨床試験の進行、安全性データおよび有効性を適切なタイミングで評価し、臨床試験依頼者に試験の継続、変更または中止を提言することを目的として、臨床試験主体者が外部の医師などに依頼して設置することができる委員会のことです。

*4 免疫チェックポイント阻害薬:本コラムでも解説しましたが、免疫を抑えるためのチェック機構(チェックポイント)を担う分子を標的にした薬剤のことです。がん細胞が持つ、患者様の免疫の抑制を防止し、がん細胞を殺す患者様本来の免疫機構を活発化させることで、がん細胞を死滅させるものです。


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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医  日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医  日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員  日本脈管学会会員  日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員  日本再生医療学会会員  医学博士
経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年~1994年 パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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