抗PD-1抗体薬が効くかどうか、事前にわかる!?

抗PD-1抗体薬が効くかどうか、事前にわかる!?

 

【2015年6月02日】

DNAミスマッチ修復MMR)の欠損が抗PD-1抗体pembrolizumabの幅広いがん種での効果予測因子となる可能性が明らかとなりました。特に大腸がん患者ではMMR欠損患者では62%が腫瘍縮小したのに対し、異常のない患者では奏効した患者はいなかったそうです。また、他の種類のMMR欠損がんでも、奏効率は同様に60%台が得られました。少数患者に初めて投与を開始するフェーズ2試験の結果、判明したもので、5月28日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で、米Johns Hopkins UniversityのDung T.Le氏によって発表されました。

MMR欠損はマイクロサテライト不安定性を引き起こし、MMR欠損大腸がんは1500個以上の変異があり、MMRの機能を有する大腸がんは70個程度に変異があるといいます。

患者様への初めての投与となるフェーズ2試験は、3つのグループに分けて行われました。各25人ずつの予定で、今回はMMRを有する進行大腸がん患者25人(年齢中央値62歳、2レジメン以上の治療を受けたことのある患者が100%、遺伝子異常のあるリンチ症候群0%)、MMR欠損進行大腸がん患者13人(年齢中央値46歳、2レジメン以上の治療を受けたことのある患者が100%、リンチ症候群85%)、MMR欠損のその他のがん患者10人(年齢中央値59歳、2レジメン以上の治療を受けたことのある患者が90%、リンチ症候群40%)の結果が発表されました。すべての患者様が、前の治療で増悪した転移巣を有する患者様でした。患者様には2週間おきに抗PD-1抗体薬であるpembrolizumab 10mg/kgが投与されました。MMRの有無は、マイクロサテライトの不安定性を検出する標準的な遺伝子を増幅して検出するPCRベースの検査で調べました。

試験の結果、MMRを有する大腸がん患者の奏効率が0%、MMR欠損患者が62%と大きな差がつきました。疾患制御率もMMRを有する大腸がん患者が16%、MMR欠損患者が92%でした。大腸がん以外のMMR欠損がんでの奏効率は60%、疾患制御率は70%でした。また、進行子宮がんや、胃がん、前立腺がん、十二指腸がん、胆管がんと幅広いがん種で効果が認められました。なお、MMR欠損患者の血液中腫瘍マーカーは、投与開始から数週で数値が減少し、画像学的効果と一致していました。無増悪生存期間、全生存期間ともにMMR欠損がん患者の方が優れていました。

MMR欠損がんでは高度に変異があり、腫瘍の浸潤部位にCD8陽性T細胞が多く、PD-L1の発現も多いことが原因のようです。抗PD-1抗体薬の投与前に、MMR欠損かどうか、調べることが重要になりますね。


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監修医師紹介

阿部 吉伸 医師
湘南メディカルクリニック新宿院
院長 阿部 吉伸 医師

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【備考】
日本外科学会永久認定医  日本胸部外科学会永久認定医
心臓血管外科専門医(2004~2009)
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医  日本癌治療学会会員
日本心臓血管外科学会国際会員
日本胸部外科学会正会員  日本脈管学会会員  日本静脈学会会員
日本血管外科学会会員  日本再生医療学会会員  医学博士
経歴
1990年 国立富山医科薬科大学医学部卒
富山医科薬科大学病院第一外科入局(胸部・心臓血管外科・一般消化器外科)
1994年 国立富山医科薬科大学大学院卒・医学博士
胸部外科認定医取得(食道・肺・心臓外科)
1992年~1994年 パリ第12大学アンリーモンドール病院心臓外科留学
1997年 国立金沢病院心臓血管外科勤務
2004年 パキスタン、トルコ、ミャンマーの日本大使館に外務省参事官兼医務官として8年間海外勤務。
2012年 新宿血管外科クリニック 院長
2015年 湘南メディカルクリニック新宿院 院長
株式会社シーオーメディカル顧問医就任

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